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バカッパ

Author:バカッパ
作家志望40代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

作家としては山田風太郎先生を敬愛しています。その他、マンガ(古くは藤子不二雄・石森章太郎、キン肉マン、最近のモノまで)、ゲーム(ドラクエ・逆転裁判など)、プロレス(主にNOAHを応援しています)、特撮(ウルトラマン・仮面ライダー)などが好きです。

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2010/11/30 (Tue) 22:40
「明治バベルの塔」

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何とか今日、風太郎先生の「明治バベルの塔」を読み終えた。11月中に1冊読めて良かった。

本作は風太郎先生の中でも「明治もの」と言われる、明治時代を題材にした短編を集めたものです。では、各作品の感想等を。

「明治バベルの塔」
 明治の大衆新聞「万朝報」の社長、黒岩涙香がライバル紙に負けじと部数を伸ばす為、宝探しの懸賞企画を立てる。これが大成功するが、彼の部下である幸徳秋水は、部数にばかりこだわる涙香の恥部を暴き立てる暗号を作り、ささやかな反抗を行う。
 この暗号はカタカナ十二字をめちゃくちゃに並び替えたものなのだが、風太郎先生自身、作っていて楽しかったとのこと。物書く上で自分も楽しむというのは大事ですね。

「牢屋の坊っちゃん」
 日清戦争の清国側講和全権・李鴻章を狙撃した小山六之助という男の監獄での義侠譚。漱石の「坊っちゃん」に似た彼の様子を、漱石の文体模写して書いている。曲がった事が嫌いな人間を、明治時代の世相と絡めて描いていて、爽快感がある。さりげなく漱石と邂逅させたりしているのも上手い。

「いろは大王の火葬場」
 牛鍋屋チェーンの開祖・木村荘平が作った新式の火葬場で焼く第1号を誰にするかと、社員が奔走する話。結局、彼自身が第1号になるのは予想出来たが、途中のくだりにたくさん有名人が出てきて面白かった。

「四分割秋水伝」
 幸徳秋水という人物を上半身・下半身・背中・大脳旧皮質に分割して描いた意欲作。幸徳秋水が大逆事件に巻き込まれ、刑を執行されるまでの状況を、四分割視点で書いている。風太郎先生はこの手法を続けてみたかったようですが、結局これのみに留まっています。

「明治暗黒星」
 明治の怪物・星亨を、後に彼を暗殺する伊庭想太郎の視点で描いた作品。幕末の混乱~新時代への船出をうまく行った者とそうでなかった者との明暗がくっきり出ている。最初に想太郎の兄で有名な剣客・伊庭八郎の物語だと思わせるが、一転その弟と星亨の物語に変容するのが秀逸だ。
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