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バカッパ

Author:バカッパ
作家志望40代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

作家としては山田風太郎先生を敬愛しています。その他、マンガ(古くは藤子不二雄・石森章太郎、キン肉マン、最近のモノまで)、ゲーム(ドラクエ・逆転裁判など)、プロレス(主にNOAHを応援しています)、特撮(ウルトラマン・仮面ライダー)などが好きです。

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2019/02/11 (Mon) 17:11
『武蔵忍法旅』

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山田風太郎『武蔵忍法旅』を読んだ。そろそろ図書館で借りている、忍法帖短編全集の読破も見えてきました。

では、各作品の感想を。
『武蔵忍法旅』
武蔵が世に出るまでを風太郎流解釈で描いた一作。傾城屋で、女を抱きながら漏らさない事で、精臭を漂わせながらも野獣の如き強さを誇る武蔵。彼の身勝手さなども描きながら、ライバル小次郎も現れ、剣の道を極めんとする様は凄まじい。最後に己れの煩悩を断ち切ってしまうのも、武蔵ならやりそう。

『おちゃちゃ忍法腹』
秀吉の朝鮮出兵時の話。石田三成が流れ着いた朝鮮忍者(?)を用いようとするが、彼は意に反して秀吉が捕らえた朝鮮の女を殺害する。その余波は淀君まで及ぶが、彼女の恐ろしさが発揮される。秀頼の誕生にまで疑惑を生じさせるあたり、恐るべき想像力である。

『刑部忍法陣』
関ケ原前の大谷吉継に纏わる話。真田幸村の正妻はこの大谷吉継の娘なのだが、その縁で猿飛佐助が西軍に付くよう勧誘に来る。真田の策略に嵌まり(佐助の術による)、西軍に付かざるを得なくなる吉継。病を患いながら、裏切りを噂される小早川秀秋の下へ説得に行くが、ここでまた真田の忍術が絡む。忍者が活躍する忍法帖らしい一編。

『近衛忍法暦』
アメリカと開戦しそうな頃の近衛文麿の様子から物語は始まる。ぬらりひょんなる妖怪を巡り、現代と過去の様子が描かれる。過去の方では家康が秀吉の嫌疑をかわそうとする様が面白い。石川数正の出奔なども、裏があったように書かれている。

『彦左衛門忍法盥』
江戸の旗本奴を題材にした一編。昔気質の武士からすると、軟弱・薄弱の感がある彼らに、大久保彦左衛門が説教を垂れる。そこに由井正雪や森宗意軒が絡み、忍法により、威張っている彦左衛門が実は腰抜けだった事を見せ付ける。しかし、その効果は彼らの意図するところとは別の方向へ向かう事となる。

『ガリヴァー忍法島』
江戸時代の長崎絡みでガリヴァーなる西洋人が出てくるのだが、何故かそこに忠臣蔵の堀部安兵衛などが登場するのが風太郎先生らしい。昔の有名海賊が日本に来たという設定で、かつガリヴァーの正体まで含めて、奇想天外な一作。宝のありかを示す暗号が、ポーの『黄金虫』に絡んでいるらしく、風太郎先生の造詣の深さがうかがわれる。

『”忍法小説”はなぜうけるか』
忍法帖に関する風太郎先生によるエッセイ。考察が少しひねくれている感があるのが面白い。


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