FC2ブログ

プロフィール

バカッパ

Author:バカッパ
作家志望40代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

作家としては山田風太郎先生を敬愛しています。その他、マンガ(古くは藤子不二雄・石森章太郎、キン肉マン、最近のモノまで)、ゲーム(ドラクエ・逆転裁判など)、プロレス(主にNOAHを応援しています)、特撮(ウルトラマン・仮面ライダー)などが好きです。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

2019/02/02 (Sat) 12:08
『くの一忍法勝負』

kunoitininnpousyoubu.jpg


山田風太郎『くの一忍法勝負』を読みました。

これも絶版になってしまった忍法帖の短編で、また図書館で借りました。『甲賀忍法帖』を漫画化した『バジリスク』のせがわまさきが、巻末に解説と絵を書いていて、なかなかいいです。

では各作品の感想を。
『倒の忍法帖』
六男・忠輝の越後での行状に手を焼いた徳川家康が、伊賀の忍者とくノ一を送り込む。しかし、伊藤一刀斎直伝の『無刀の極意』の前に妖艶なくノ一も武芸達者な忍者も次々に敗れて行く。最後、くノ一の指導者が己の妻を用い、とある忍法にて忠輝の勇猛さを鎮めてしまうのだが、これが晩年忠輝が大人しかったという史実に結び付けられるあたり、風太郎先生らしい虚実入り混ぜの描き方と言える。
また、越後が舞台なので、新潟者にとっては馴染の地名等出て来て興味深かった。

『叛の忍法帖』
本能寺の変の裏で四人の忍者の暗躍があったという作品。羽柴・徳川・毛利・明智の四者がそれぞれ送り込んだ忍者が勝ったり負けたりになりつつ、最後に一堂に会して決戦する様は複数の人物を動かす作品の参考になります。

『虫の忍法帖』
死罪を命じられた関白秀次は、精虫を蓄えて次に交わった男に送り込める忍法を持つくノ一に己れの精子を託す。そして、淀君に己れの子を産ませようと画策するが、そこで色々と予想外の事態が生じ、精虫は別のところに運ばれてしまう。忍法小説ならではの奇想天外な発想だが、ある種納得させられるところが上手い。

『呂の忍法帖』
部下に愛妻の糞を食わせようとするような悪趣味の藩主が出てくるが、こういうギリギリの線を攻めて読ませようとするのが上手いと思わされる一作。この藩主が女に興味がないため、妖僧の術により、男女の肉体を数珠繋ぎにして、精力を回復させようと試みる。男女の尻と口を結びつけるような滑稽な術だが、世継ぎがないと取り潰しになるような時代だけに、あってもおかしくないと思わされるのが凄い。

『妻の忍法帖』
伊賀に婿入りした普通の下級旗本が、伊賀の修行にも飽きて、外の女に捌け口を求めようとする。これを知った妻が、公認の下で浮気させると言うのだが、それが夢うつつ状態で現実の如く交合したり、身体を別の者と入れ替えて浮気するという奇妙なもので、結局忍法修行に繋がっていた。元は『奥様は忍者』というタイトルだったそうな(笑)

『淫の忍法帖』
世継ぎがなく、取り潰しの危機を迎えていた有明藩で、側室と藩士五人を種付けさせようという謀議が企まれる。その際に禁欲を強いられた五人は、その前に好きな女と好きなだけ交わって良いと言われ、全員が同じ女を選び、輪姦する(ここが生々しい)。その女は彼らを監視する役を仰せつかった忍者の婚約者だった。彼は狂ってしまった婚約者を伴い、五人の性根を試すような真似をする。最後、藩は存続したものの、忍者は切り捨てられるという忍法帖らしい哀れな終焉を迎えるのが何とも物悲しい。

『絵物語 忍者撫子甚五郎』
既読の作品の絵物語版。



スポンサーサイト



<< 『武蔵忍法旅』 | ホーム | 『毒猿』 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP