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バカッパ

Author:バカッパ
作家志望40代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

作家としては山田風太郎先生を敬愛しています。その他、マンガ(古くは藤子不二雄・石森章太郎、キン肉マン、最近のモノまで)、ゲーム(ドラクエ・逆転裁判など)、プロレス(主にNOAHを応援しています)、特撮(ウルトラマン・仮面ライダー)などが好きです。

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2015/08/09 (Sun) 17:23
『明治波濤歌』

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ようやく今年読んだ本に移ります。と言っても昨年末から読んでいましたが、まずは山田風太郎『明治波濤歌』を。

これにてようやく風太郎先生の明治物を読破ですが、本作は短編6編からなっています。「波濤歌」というだけあって、海外へ出る者、入ってくる者を絡めた作品の数々です。

では、個々の作品について。

『それからの咸臨丸』
江戸末期、咸臨丸の乗組員だった者が武士道そのままの生きざまを見せる。函館戦争で降伏した榎本武揚との会話の場面などは風太郎先生の思想もあるのか、実に興味深かった。

『風の中の蝶』
自由党の活動に絡んで若き日の北村透谷や、南方熊楠が活躍する一遍。北村透谷が自由民権運動をしていたとは知らなかったです。青春の物語的な感もあり、恋愛や友情も絡み、若き日の苦悩がありありと描かれています。そんな中、何も気にしない風の南方熊楠の豪快キャラが印象的です。

『からゆき草紙』
樋口一葉を主役にした短編ですが、彼女が「相場をしたいから」と金を借りに行った事実があったそうで、それを風太郎先生なりに解釈しています。村岡茂平次という人買いが登場するのですが、彼の独白部分などはあまりに独善的で笑えます。また、最後は推理小説的な展開になるのも面白かったです。

『巴里に雪のふるごとく』
川路利良・井上毅・成島柳北がフランスへ渡った際に、殺人事件が起こる。そこにゴーギャンやヴェルレーヌまで絡んで騒動に。川路が格好良いです。

『築地西洋軒』
『舞姫』のモデル、森鴎外を追ってきたエリスを世話する、弟の篤次郎と義弟の小金井良精。ドイツへ返そうと、日本人の印象を悪くしようと試みる中で、幾つかの事件が起こる。個々の事件は心理トリック的な話になっていて、なかなか面白かった。

『横浜オッペケペ』
明治期に欧米で芝居を成功させた川上音二郎とその妻・貞奴、そこへ野口英世や若き日の永井荷風などが絡んで騒動を起こす。野口英世なんかは子供の頃読んだ伝記では苦労人の聖人のように思えたが、風太郎先生の解釈は全く違って驚かされる。エゴイズムの塊みたいな人物ばかりで、明治期の怪物たちの生きざまをまざまざと見せつけられる。

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