FC2ブログ

プロフィール

バカッパ

Author:バカッパ
作家志望30代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

2013/08/21 (Wed) 02:13
『ホテルローヤル』

hoteruro-yaru.jpg

直近の直木賞受賞作、桜木紫乃『ホテルローヤル』を読みました。受賞時の報道見て、読みたくなって買いましたが当たりでした(笑)。作者の実家が本当にラブホテル経営をしていたようで、それに基づいて書かれた作品らしいですが、連作短編になっており、それぞれの話の登場人物が微妙に脇役として出て来たりするのが面白かったです。

また、人間の生々しさというのか、端々にキャラに共感出来る部分が結構ありました。強いて言えば、ちとクサい文章が気になりましたが、総じて読みやすく、取っつきやすいと思います。

では各作品ごとの感想を。
『シャッターチャンス』
廃墟となったホテルローヤルでヌード撮影を行おうとするカップルの話。女の内心の描き方が上手い。

『本日開店』
寺の妻が檀家を繋ぎ止める為、身体を売っているという話。その中に、ホテルローヤルの末路などが描かれており、後の作品に微妙に影響していて面白い。

『えっち屋』
ホテルローヤルの経営者となってしまった娘が、ホテルを閉鎖する日の話。大人のおもちゃの販売会社の男が、売れ残りを引き取りに来るのだが、彼と殺人事件のあった部屋で1回だけの関係を結ぼうというのは、ちと無理がある気がした。まあ未遂に終わるので、そういう意味では現実的かも知れないが。

『バブルバス』
忙しい旦那と久しぶりの性行為に及ぶ妻。舅との関係とか、仕事の忙しさとか、真に迫った感じで描かれている。

『せんせえ』
妻に浮気されている教師と、親が夜逃げしていなくなった生徒の話。教師から見て、女子高生を「臭い」と描くあたりが斬新だった。

『星を見ていた』
ホテルローヤルの掃除婦の話。ホテルの裏側や、夫婦の性生活への考察が垣間見られて興味深かった。

『ギフト』
田中大吉がホテルローヤルを始める際の話。妻との離縁や愛人るり子の妊娠などを交えながら、彼の時々の思いが溢れている。男の馬鹿馬鹿しい見栄や意地が上手く描かれていると思います。彼の今後や末路が他作品に描かれているので、読み返したくなるあたりは、作者の巧みさですね。

スポンサーサイト



<< イチロー4000安打 | ホーム | 休み明けの仕事 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP