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Author:バカッパ
作家志望30代の書評等日記のようなものです。

自作の小説については、「小説家になろう」サイトに掲載されておりますので、興味があれば是非!

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2019/04/27 (Sat) 10:02
『裂』

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花村萬月『裂』を読みました。

前々から読みたいと思っていた作品で、文庫になったら買おうと思ってましたが、また図書館で見つけたんでようやく読みました。萬月作品はちょこちょこ読んでいますが、久しぶりに読んだらやはり面白かったです。

主人公は東大卒の若手女性編集者・御名子で、小説家志望の安良川王爾が書いた『裂』という作品を読むところから始まります。この『裂』の登場人物には御名子の名前が使われ、穢されていたのだった。ここから御名子に王爾への嫌悪感やある種の興味のような感情が入り混じり、物語が展開していきます。

花村萬月らしい、性と薬と暴力が絡み合った作品で、そこに小説論があちこちに散りばめられていて、興味深かったです。萬月本人も出て来て、新人賞の選評について語ったり、小説論について語ったりするのは面白かった。「現実の方が突拍子もない事が起こり得るのに、それを虚構で描くと否定される」っていうのは、「なるほど」と思いました。

ちなみに「山田風太郎なんて五・七・五で文章ができあがってる。読者は気付きもしないですけれどね」なんてセリフもあって、私も気付いていなくて、やはりプロは違うなあと実感。

ちょっとラストが「こんなもんか」という感じはしましたが、十分に楽しめる一作でした。そして、自分がアマチュアだと、改めて思い知らされました。



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2019/04/14 (Sun) 20:42
『剣鬼喇嘛仏』

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山田風太郎『剣鬼喇嘛仏』を読みました。

これにてちくま文庫の短編全集をようやく完読。やっと全部読めました。

とはいえ本作は半分以上が徳間文庫版で既読で(『筒なし呆兵衛』は別に読んでました)、ちくま版に収録された『開化の忍者』のみ初読でした。

『開化の忍者』
明治期の伊賀者を描いた異色作。かつての主の娘が、野獣のような西洋人に囲われる。その西洋人に仕える伊賀の血を引く三人は、娘を救おうと、幕末の戦いにおいて役に立たなかった忍法(相手の射精を自分に合わせてコントロールしたり、女になったり)を駆使して奮闘する。しかし、奮戦むなしく、忍法帖らしく悲惨な終わり方を迎える。人の心まではどうにも出来ない(それを操るような忍法も中にはありますが)、無残な感じが風太郎先生らしい一作。


2019/04/14 (Sun) 12:13
『お庭番地球を回る』

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山田風太郎『お庭番地球を回る』を読みました。忍法帖短編集もあと2冊で完読です。

以下、各作品の感想を。
『お庭番地球を回る』
江戸末期、ペリーの来航の影響を受けて、アメリカに渡る使節団の中に、元お庭番の外国奉行がいた。井伊大老からの命令で、彼は日本が恥をかかぬよう、風紀を守るよう奔走する。使節団がアメリカを回る様子を再現しながら、小事件を巧みに盛り込み、忍法帖の体を成している。井伊直弼暗殺による国情の変化が、最大の忍法と称されるオチが上手い。

『怪談厠鬼』
将軍に召された才女が、側妾達の意地悪により、将軍の前で漏らす失態をしてしまう。自殺した彼女の仇を討とうと許婚者が復讐に出る。それこそ便所を利用した復讐劇は壮絶にして、笑撃的である。

『さまよえる忍者』
伊賀組の食客・滝川右近はごく潰しのように思われながらも、代々伝わる術を極め、自らの魂を他人の身体に乗り移らせる忍法・傀儡精を会得する。時のNo2である田沼意知にまで乗り移った彼だが、最後は生々流転するハメに陥る。ある意味、不老不死的なオチは、皮肉に満ちていて、納得させられる。

『読淫術』
太平の世に至り、窮乏にあえぐ伊賀組と甲賀組。首領の服部百蔵が長年研究してきた、色事に纏わる忍法で内職するよう命じ、急場を凌ぐ。これにより、久々の隠密御用を命じられ事になり、内職に励んだ四人の若者は命を散らす。最後、大物の失脚劇を、小馬鹿にしたようなネタで書けるところが風太郎先生の凄さだと感じた。

『忍法死のうは一定』
信長が本能寺の変に至り、そこに現れた稀代の幻術師・果心居士の幻術「女陰往生」で生まれ変わろうとする。女性と交合する事で男を女の胎内に戻すという術で、それに際して自分の人生を再び見るというのだ。脱出には成功したが、これで未来まで見た信長は、大きな衝撃を受けるのだった。人間の人生観について語る部分が非常に面白い。後で気付きましたが、別作品に収録されており、過去に一度読んでいました。しかし、新鮮な感じがしました。

『怪異二挺根銃』
応仁の乱以後からの南部藩と津軽藩の争いを交えつつ、二本の男根を持つ怪忍者が登場する。この忍者は二本のバランスを保って身体の拍子を取るという剣の達人なのだが、その性質を逆手に取って倒すところが圧巻である。

『忍法金メダル作戦』
東京オリンピック前に、どうしたらメダル獲得出来るか、風太郎流の考察を綴ったエッセイ。屁を利用したり、鼻を伸ばしたり、汗をダラダラ流したり、あまりにバカバカしいアイデアの数々で、当時、これを現実の代表選手に当てはめて書いていたというのが凄い。

2019/04/13 (Sat) 20:28
崎山蒼志さんの『五月雨』桜🌸

また友人の動画です。

今日は撮影を手伝わされました(笑)



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